AA歯科恵比寿の院長Dr小川ブログ

4月13日

すきっ歯さんの治療方法いろいろ

矯正相談で多いお悩みトップ3の一つである「すきっ歯」。
“歯と歯の間が空いているのを治したい”  “それもできればそこだけの部分矯正で”という
ご希望がとっても多いため、部分矯正が行える場合と全体矯正または別の方法がbetter、の場合についてお話しさせていただきます。

すきっ歯さんの中には、矯正歯科医院に何軒か相談に行き、“部分ではできないと言われたけど、全体でやるのは大掛かりで大変そう。奥歯の噛み合わせも、歯並びもいいと思うし、全体でやる必要がないのにな(と思うのにな)。。。でもどうして前歯だけの部分ではできないんだろう?!何か方法がないのかな〜。

と思っている方が多いのではないかと感じていたので、一例も混じえて少しご説明をさせて頂きたいと思います。

また、治療方法も部分的な矯正治療から、矯正治療ではないですが歯と歯の間のすき間を埋める方法まで、詳しくご紹介いたします^^

例えばこちら

かなりすき間が空いていて、前にも出ている歯です。この場合は下の前歯との間にスペースがあるので部分矯正が可能ですが、下の前歯に当たってくるところで治療はストップになります。


マウスピースの前歯部分矯正での仕上がり。出っ張りも治ってますね。しかし、部分矯正では下の前歯に当たってくるところまでで限界です。

上の写真は、前歯だけを引っ込めてすきっ歯も直した方ですが、本来は「過蓋咬合・ディープバイト」という不正咬合で、全体矯正がベストです。上下の前歯の噛み合わせを見ると被りが深いのがわかりますか?(下の前歯が隠れていますね)  これは奥歯の噛み合わせが低く、上の前歯がV字型に前に出ているいわゆる出っ歯の噛み合わせです。 このような場合、前歯の歯並びが悪くなった原因を根本改善すべく全体矯正が必要なのですが、ご本人の希望もあって部分的な矯正をしています。仕上がりも限界がありますが、期間も費用もかかる全体矯正に抵抗があるとのことでしたので、フィニッシュには限界がありますが部分矯正で行うことになりました。

矯正治療を行う立場としては、噛み合わせの状態と後々のことを考えて全体矯正をお勧めすることもあるのですが、部分矯正、全体矯正のメリットデメリットを説明した上で選ばれる方を行うことで、患者さんの満足度が得られるのであれば良いのではないかと思っています。私たちも患者さんが満足いく結果になることが何よりの喜びです。
この写真の方の場合は部分矯正が可能でしたので、非常に良い結果で矯正治療が終わりました。

ちなみにすきっ歯さんの場合、多くが「奥歯の噛み合わせ」または「舌癖」が原因だったりします。
もともと噛み合わせが低かったり、奥歯の噛み締めなどで前歯が押し出されてしまい開いてしまったとか、舌で前歯を押す癖があってすき間が空いてきたとか、そのような原因で前歯にすき間が生じてしまっていることが多いのです。ですから、何が原因かによっても全体矯正がいいのか部分矯正でもできるのかを決めるポイントになってきます。場合によってはこの写真よりもすき間が少なくても部分矯正ができないこともあります。

何れにしても「舌癖」のある方は、矯正中に舌トレーニングを行い、正しい位置(上顎の前歯の後ろあたりです)に舌を置けるようにしてかないといけません。歯を押したり歯と歯の間に舌を押し出したりする癖がある方は、せっかく直しても舌の押す力で歯が動いてしまい矯正後に後戻りしてしまうことがあるからです。

あと、すきっ歯さんの矯正治療で、できるできないのポイントは、上下の前歯がどのような噛み合わせになっているか。です。

上の写真の方の場合は、上の前歯と下の前歯との間にすき間があったため、どうにか上の前歯を引っ込めるスペースが取れましたが、そうでない場合は部分矯正が難しいこともあります。

例えばこちら。

歯型ですが、下からあおった状態で見てみると、例えばこのような場合。下の前歯が上の前歯の根元あたりに噛み込んでいますね。


こちらは横から見たとき。上下の前歯の噛み合わせに注目。上の歯を内側に引っ込めるスペースがないのです。上の前歯を内側に入れて引っ込めようとすると下の前歯に当たってきてしまいますよね。


こちら左側からです。すでに下の前歯が上の前歯に当たってしまっていますね。

この写真のような場合には、上下の前歯の噛み合わせの関係から、部分矯正ですきっ歯と出っ歯を直すことは難しいです。もっと詳しく言うと、上だけの部分矯正は無理です。下の歯も矯正で内側に倒しつつ引っ込めれば可能ですが、下の前歯の位置はさほど出っ歯ではないため、上の前歯を直すために下の前歯も極端に内側に入れるのはかなり負担がかなるので、この方法はあまりお勧めではありません。上の中心の前歯のすき間を埋めるだけだったらできますが、単純に真ん中に前歯を寄せても、内側に入れて締めていかないと、出っ歯は治りません。もちろん、隙間の空き具合にもよるので、一概に全ての方がそうとも限りませんが。

ですので、この写真の方の場合には、「すきっ歯」「出っ歯」を“矯正治療”で直すには、奥歯、前歯の噛み合わせ全体を矯正で直していく必要があります。
ちなみに、下の歯のすきっ歯はどうなの?という質問もありそうなので、補足写真

例えば、この隙間は割と簡単に治せます。マウスピース矯正で約半年くらいで隙間は閉じます


マウスピース部分矯正治療後です。

比較的、下は噛み合わせの影響を受けにくいため、うえの部分矯正に比べると、期間も短くて済むことが多いのです。

話しは本題に…
で、実際の矯正相談でも、このようなお話をさせていただいていますと
治したいけど全体矯正は、やっぱり腰が上がらないな〜、期間もかかるし長い間装置つけるのは自分には無理そう。。。という方もいらっしゃいます。私個人的には、全体矯正で根本的に解決することはやはりベストだと思うのですが、確かに期間も費用もかかるし、装置も大掛かりになるので、迷う気持ちもわかります。しかし、部分矯正もできないとなると、矯正で直すには全体しかないのか。。とやや落胆される方も。

そんな時には、矯正治療ではないですが。。と別の提案をしています。それは

○ダイレクトボンディング法
これは、単純にプラスティックの詰め物で歯と歯の間を埋める方法です。歯も削らないし
装置もつけません。即日で終わるのがメリットです。ただし、材質劣化により永久的により良い状態が持つものではありませんので、古くなったらつめかえるか、セラミック治療に切り替えるかになるかと思います。だけど、大掛かりにならないで、とりあえず気になるすき間を埋めるには適している方法です。全体矯正までは行わず、部分矯正も難しい場合はこの方法もよいと思います。何しろ侵襲がないので、ちょっとやってみよう、という感覚でできる治療です。料金が安いので、できるだけ費用をかけずに治したいにも適しています。ちなみにこれはすき間を埋めるだけ、出っ歯の方はこれでは治りません。
例えば1例を挙げると

術前の写真。上下の前歯にすき間があります。やはり噛み合わせの問題で部分矯正では難しいケースです。


上下ともダイレクトボンディング法で治した例。すき間が大きいほど歯の幅が太くはなってしまうのが欠点ですが、すき間は埋まります。

わずかなすき間を埋めるのに、矯正でなく簡易的に直すには適した方法です。矯正で直すほどの完成度は得られませんが、低価格で即日で終わるし、いずれ矯正をしようと思ったら元の歯の状態に戻せるのがメリットですね。

○ラミネートベニア、セラミッククラウン法
こちらは歯の表面にセラミックを貼ったり、セラミックの被せ物ですき間はもちろん出っ歯や形も直す方法です。

すき間があり、ややねじれている歯。やはり部分矯正では難しく全体矯正はご本人の都合によりできないとのことでセラミックで治しました


こちらが術後。満足していただけました^^
治療期間も約2ヶ月で、忙しい方でも取り組めますね。

この方も同じく歯の隙間が気になっての治療。装置もつけたくないし、色も白くしたいとのことだったのでそのご希望を叶えるベストな方法のセラミック治療で直しました。


術後。歯の形も長さも改善して笑った時に綺麗に歯が見えるようになりました。

ラミネートベニアやセラミッククラウン方は、歯を削らないといけないのが最大のデメリットです。クラウン法の場合には、削る量が多く、歯の形を大幅に修正する場合、歯の神経も取ることがあります。だから、自分の歯を削らずにすきっ歯を直したい方は矯正かダイレクトボンディングがいいと思います。ただし、セラミック治療の審美的な完成度は高いので、こちらはその方の価値観次第。もしベニアやクラウンを選択されたら、その歯がより良い状態で長持ちするよう、最大限の配慮を行い責任持って治療を進めさせていただいております。

いかがだったでしょうか?
すきっ歯さんの治療、その方それぞれに適する治療もあり、ここに出させていただいた写真はごくごく一部の例ですが、少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。
すきっ歯さん、すきっ歯&出っ歯さん、の治療方法、部分矯正でいける場合とそうでない場合とがあります。
それがなぜできないのかが、情報不足なのではないかと感じていました。なので、矯正相談でもお話している内容も含めてお話しさせていただきました。
久々に長いブログで読み疲れてしまった方にはすみません(笑)

歯の悩みって本当に十人十色。。歯並びも十人十色。
矯正以外の方法でも、治せる方法はありますので、ぜひご相談ください^^

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